議事録・文字起こしAIの選び方|確かめる順番と7つのチェック項目
議事録・文字起こし AI は、機能の多さではなく「確かめる順番」で選ぶと失敗が減ります。
順番は、1. 用途、2. 録音の扱いと社内ルール、3. 日本語対応、4. 無料枠、5. チーム利用と料金、6. 商用利用です。
2 番目の社内ルールで使えないと分かれば、あとの比較は要りません。料金より先に確かめます。
この記事は、どのサービスが優れているかを決めるものではありません。当サイトでは各サービスを操作して比べておらず、文字起こしの精度は検証していません。書いている料金・仕様は、2026年10月13日時点で公式ページを開いて確かめたものだけです。この記事に広告のリンクはありません。
1. 用途を 1 行で書く
最初に、何を文字にしたいのかを 1 行で書きます。ここが決まると、見るべき仕様が変わります。
| 用途 | 先に見る仕様 |
|---|---|
| オンライン会議の記録 | 使っている会議ツールとの連携、参加者への録音の通知 |
| 対面の会議・取材 | スマートフォンのアプリ、1 回あたりの録音時間 |
| 録音済みファイルの文字起こし | 取り込めるファイルの形式・長さ・月の本数 |
| 議事録の下書きまで作りたい | 要約の機能、話者の区別、書き出しの形式 |
あわせて、月に何回・1 回何分・何人で使うかを数えておきます。この 3 つの数字は、無料枠と料金の確認でそのまま使います。
2. 録音の扱いと社内ルール
会議の音声には、参加者の名前や取引先の情報が入ります。ツールを選ぶ前に、次を確かめます。
- 会社のルールで、外部のクラウドに会議の音声を置いてよいか。取引先との契約に、情報の持ち出しを制限する決まりがないか
- 参加者に、録音して文字にすることを伝えるか。社外の人が入る会議ではどうするか
- 音声と文字のデータが、どこに、いつまで保存されるか。自分で消せるか
- 入れたデータが、AI の学習に使われるかどうか。使われない設定にできるか
- 第三者の認証や、暗号化についての説明があるか
個人情報保護委員会は、生成AIサービスの利用に関する注意喚起等 を公表しています。個人情報を含む内容を AI サービスに入れる立場の人は、目を通しておくとよい資料です。
公式ページでの確かめ方の例を挙げます。Notta のセキュリティのページ には、ISO 27001 や SOC 2 への対応、保存するデータの暗号化、バックアップデータを国内のデータセンターで保存していることが書かれています(2026年10月13日時点)。一方、入れたデータを AI の学習に使うかどうかは、当サイトがこのページを読んだ範囲では確認できませんでした。このように、1 つのページで分かることと分からないことがあります。分からない項目は、利用規約とプライバシーポリシーを読むか、提供元に問い合わせてください。
3. 日本語対応は 3 つに分けて確かめる
「日本語対応」と書かれていても、中身は 3 つに分かれます。
- 日本語の音声を文字にできるか
- 画面・ヘルプ・問い合わせ窓口が日本語か
- 料金が円建てか、ドル建てか
たとえば Otter の料金ページ には、文字起こしの対応言語として英語・スペイン語・フランス語・ドイツ語・日本語・中国語が挙げられています。同じページの料金はドル建てです。Notta の料金ページ は日本語で、料金は円建て・税込と書かれています(いずれも 2026年10月13日時点)。
対応言語に日本語があることと、自分の会議で十分に読める文字になることは別です。専門用語、人名、複数人が同時に話す場面、マイクとの距離で結果は変わります。公式ページからは分からないので、無料枠で、自分の会議に近い音声を使って確かめるのが確実です。そのとき、要約や話者の区別といった機能が日本語でも使えるかも見ておきます。
4. 無料枠は「月の合計」と「1 回の上限」の両方を見る
無料枠の数字は、月の合計が目立ちますが、効いてくるのは 1 回あたりの上限のほうです。2026年10月13日時点の公式ページの記載は次のとおりです。
| サービス(無料プラン) | 月の合計 | 1 回あたり |
|---|---|---|
| Otter(Basic) | 1 人あたり 300 分 | 1 つの会話につき 30 分 |
| Notta(フリー) | 120 分 | 1 回につき 3 分まで |
この表は優劣を示すものではなく、数字の読み方の例です。60 分の会議を 1 本まるごと文字にしたい場合、月の合計が足りていても、どちらの無料枠も 1 回の上限を超えます。無料枠は「自分の音声でどれくらい読める文字になるかを試す場」と考え、本番で使う量は有料プランの上限と比べます。
有料プランにも上限があります。Notta のプレミアムプランは文字起こしが月 1,800 分と書かれています。週 1 回・60 分の会議なら月に約 240 分、毎日 60 分なら月 20 日で 1,200 分です。自分の数字を当てはめて、上限の何割を使うかを見ます。
5. チーム利用と料金
何人で使うかで、選ぶプランと金額が変わります。確かめるのは次の点です。
- 料金が 1 人(1 アカウント)あたりか。最少人数の決まりがあるか
- 記録を共有する場所(ワークスペース)や、見られる人を分ける権限の設定があるか
- 管理者がメンバーの追加・削除やデータの削除をできるか
- 月払いと年払いの差。年払いは先に 1 年分を払う
公式ページの記載の例です(2026年10月13日時点)。Otter は Pro プランが月払いで 1 人 16.99 ドル、年払いで 1 人あたり月 8.33 ドルです。Notta はプレミアムプランの年払いが総額 14,220円(税込・12 か月分の一括払い)、ビジネスプランの年払いが総額 30,096円(税込)で、ビジネスプランにはチームワークスペースの項目があります。Notta の月払いの額と、ビジネスプランの額が 1 アカウントあたりかどうかは、料金ページでは確認できませんでした。申し込みの画面で確認してください。
ドル建ての場合は、為替と税で円の額が動きます。人数分を掛けると差が大きくなるので、円での見積もりを出してから比べます。
6. 商用利用と成果物の扱い
仕事で使うなら、利用規約で次を確かめます。
- 仕事(営利目的)での利用が、どのプランで認められているか
- 文字起こしや要約の結果を、社外に出す資料や記事に使ってよいか
- 無料プランと有料プランで、条件に違いがあるか
Otter と Notta の料金ページでは、商用利用についての記載を確認できませんでした。料金ページに無い項目は、利用規約に書かれていることが多いので、公式ページで確認してください。
選ぶ前のチェックリスト
- 用途と使う量(月の回数・1 回の分数・人数)を書いた
- 社内ルールと取引先との約束で、クラウドへの録音の保存が認められている
- 保存場所・保存期間・削除・AI の学習への利用を、規約で読んだ
- 自分の会議に近い音声で、無料枠を使って日本語の結果を見た
- 1 回の上限と月の上限が、自分の使う量に足りている
- 人数分・年額・円換算で費用を出した
- 商用利用の条件を規約で読んだ
条件を入れて候補をしぼりたいときは、AI ツール用途別診断 で、用途・予算・円建てかどうか・チーム利用などを選ぶと、公式ページで確認できた項目と未確認の項目を分けて一覧にできます。
出典
- 個人情報保護委員会が「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」を公表している。(2026年10月13日確認) ・ 出典
- Notta のセキュリティのページに、ISO 27001・SOC 2 への対応、保存データの暗号化、バックアップデータの国内データセンター保存の記載がある。(2026年10月13日確認) ・ 出典
- Otter の文字起こしの対応言語は英語・スペイン語・フランス語・ドイツ語・日本語・中国語。料金はドル建て。Basic は 1 人あたり月 300 分・1 会話 30 分。Pro は月払い 1 人 16.99 ドル、年払い 1 人あたり月 8.33 ドル。(2026年10月13日確認) ・ 出典
- Notta のフリープランは文字起こし月 120 分・1 回につき 3 分まで。プレミアムは月 1,800 分、年払い総額 14,220円(税込)。ビジネスは年払い総額 30,096円(税込)でチームワークスペースあり。表示価格は税込。(2026年10月13日確認) ・ 出典